No.93(2009年2月号から)

対米追随一辺倒を転換せよ!


   1月の新聞記事の見出しを見ると「アフガン首都、日本主導で再開発計画」「政府ソマリア沖、P3C派遣意向」「ソマリア沖、海自3月にも派遣」「防衛省方針、早期警戒衛星開発へ」「防衛省、無人偵察機実用化へ」、これらの新聞報道が示しているのは、日本の戦争準備が急ピッチで進んでいることが分かるのである。

 なぜ政府は海外派兵したがるのか、この疑問は経済的基礎にある。

 過去20年間の日本の対外投資の累計は約245兆円(簿価、この間のドル安で20%近く減価している)に達している。つまり日本企業は海外に巨額の投資をおこない利益を上げている。この海外の権益を守るには海外派兵が必要と、政府も財界も考えている。

 衰退著しいアメリカも同盟国日本の軍事力を利用しようとしている。オバマ政権の発足で退任したシーファー駐日大使は、退任あいさつで日米同盟における日本側の責任分担は不十分で、集団的自衛権の行使を認めるよう憲法解釈を見直すべきだとの考えを表明している。

 自民党政権は明らかに、アメリカとの共同軍事介入の道へと進んでいる。しかし、日本は軍需産業への道を進んではならず、国民経済は内需を主とし外需を従とすること、そして再び戦争への道を歩んではならない、というのが国民的合意なのである。

 深刻な金融危機(信用恐慌)によってアメリカは巨大な軍事力を維持する力を失いつつあり、それゆえに同盟国に貢献を求めている。

 日本は対米追随一辺倒から転換すべきであり、アメリカ型新自由主義のカジノ経済(強欲の資本主義)から、物作り重視の国民経済を基礎とする互恵型貿易と多極外交に転換しなければならない。

 「大恐慌以後の世界」(光文社)という本の中で著者の浜田和幸氏は、福田前首相が突如政権を放り出してしまった理由として、アメリカ政府から福田氏に対し、しつこく「1兆ドルのドルを融通してくれ」と圧力を受け、福田前首相はキレてしまい、突如辞任したと書いている。

 その後麻生首相は、アメリカ(IMF)に10兆円の負担を約束した。オバマ政権が日本に対して、価値がなくなり売れなくなった米国債を買うよう求めてくるのは必至となっている。

 アメリカの国債を買うという事は、日本がアメリカの借金を返済するという事である。この米国債は、ドル安傾向が今後も続くのであるから元本が返ってくる事は無いのである。これは日米の支配従属関係を基礎にした国家による国家の搾取である。

 日本は対米従属を拒否して、平和、中立の日本を目指すべき時である。

 強欲の資本主義が破綻したことで、オバマのアメリカが国際貢献の名で、また同盟国の義務として日本に負担を求めてくるのは確実である。

 自民党はいつまで対米追随一辺倒を続けるのか? 国民に説明する責任がある。我々が見るところでは、対米追随一辺倒の時代は終ったのである。