No.92(2009年1月号から)

自民の衰退は避けられない!!

大ブルジョア政党化で溶解する支持基盤


 自民党麻生内閣の支持率が下落し続け、歯止めがかからない。政権発足時には支持率が50%を超えていたのだから、関係者にしてみれば、すぐ解散しておけば良かったと思っているに違いない。

 首相が定額給付金をめぐって有力者の発言に引かれ、発言をコロコロ変えたのがイメージダウンになっている。

 第2次補正予算案の採決で元行政改革担当相の渡辺喜美が造反し、自民党を離党した。マスコミは2月中旬の、09年度予算案、関連法案の採決時に造反・第2波がくると予測している。

 事実上戦後60年以上「一党独裁」状態を維持した強力だった自民党が支持率20%を割る体たらくなのは原因がある。かつての自民党は農民から大企業・中小企業まで幅広い支持層に支えられていた。つまり自民党はオールキャッチ政党だったのである。

 ところが小泉「改革」で大ブルジョア(大企業と大金持ち)の利益だけを代表し、税源移譲と称し地方交付金を削減し、地方を疲弊させ、結果大企業だけが収益を拡大した。つまり自民党は「改革」で地方と郵政族という自分の支持基盤を崩してしまい、大ブルジョア政党化したため、かつての支持基盤であった農民や中小企業など小ブルジョアの支持層が流動化しているのである。

 つまり現在の自民党の支持率の急落は、年金管理のズサンさや、後期高齢者医療保険制度や、郵政民営化、地方切り捨て等の彼ら自身の政策の結果、支持層が流動化し離反しているのである。

 自民党は大ブルジョア政党化をなぜ進めたのか?それは日本経団連が巨額の政治献金(=買収費)を流したからである。先の法人税減税がその見返りであった。その結果票が減少する、それを公明党の助けでおぎない、共産党が野党票を分断する。これで自民党は自分の支持基盤を崩す政策を実践しても、政権の座を維持することができたのである。

 こうして自民党の国民政党(オールキャッチ政党)から大ブルジョア政党への脱皮が進んだのである。自民の手法は、選挙が近付くと「改憲」の動きを意識的に強める。すると共産党が引っかかって「9条守れ」と護憲運動を展開する。結果民主党(改憲派が多い)と共産党は選挙協力ができなくなるのである。

 元々自民党は、対米追随一辺倒であり、彼らはアメリカが反対する改憲などできるわけがないのである。現行の憲法はアメリカが作ったものであり、在日米軍がいつまでも日本に駐留できるよう、憲法9条の非武装・戦争放棄の憲法を制定したのである。

 大ブルジョア政党の政策は、本来広範な国民の支持を受けることができない結果、アメリカやイギリスの大ブルジョア政党(共和党や保守党)は度々政権を失うことになる。ところが日本では自民党というオールキャッチ政党(国民政党)が農民や中小ブルジョアをうまくだまして来たので、60年の長期政権が成立してきたのである。

 しかしもはや自民党の大ブルジョア党への変身が明らかとなったため、今回の支持率の急落となったのである。

 元々郵政民営化の政策は、独占資本による国有財産の略奪という側面を持つのであり、この郵政民営化を、マスコミを総動員して「小泉劇場」を演出し、衆院選で大勝したことが自民転落の始まりであった。同じように、公明党の選挙協力が自民党議員の本来の“ドブ板選挙”を放棄させ、今や足として公明党の協力なくして選挙で勝てなくなっているのである。

 現在衆院で3分の2の勢力があるという自民党の傲りが、大ブルジョア政党化をうながし、結果国民の支持が自民から離れつつあるのが現在の状況なのである。

 警戒しなければならないのは、読売新聞の渡辺等が“危機の時の保守大連立”を策動していることである。保守大連立では大ブルジョア優先の政治は変わらないのである。

 今重要な事は、政権交代で自民党の予算配分権を奪い取ることであり、保守大連立を国民は絶対に支持しないであろう。

 次期衆院選で政権交代の可能性が強まっているので、自民党の議員は動揺しており、自民党が大ブルジョア政党に固執すれば自民党の支持基盤の“溶解”は避けられないのである。<