No.87(2008年8月号から)

売国政府の隠ぺい体質を批判する

対米屈従外交に終止符をうて!


   「しんぶん赤旗」の8月5日付が報じるところによると、法務省が1953年に、米兵が「公務外」で起こした犯罪について(公務中の裁判権は米側にある)日本側にある一次裁判権の大部分を放棄するよう指示した通達を出していたことが、1972年に作成された法務省のマル秘資料から分かったという。

 これが事実であるなら、1953年の行政協定で表向き米兵の犯罪について一次裁判権があたかも日本側にあるかのように規定しながら、裏で一次裁判権の大部分を放棄するよう、法務省刑事局長が検事長、検事正あてに指示する通達が出ていたことになる。これは主権の放棄である。

 このような国民を欺く外交は“対米屈従外交”と言うべきだ。

 アメリカ海軍は8月1日、佐世保に3〜4月に寄港したロサンゼルス級原子力潜水艦ヒューストンが、寄港中も含め数ヶ月にわたって放射能漏れを起こしていた可能性があることを明らかにした。

 これは米CNNが報じたもので、アメリカ海軍広報が朝日新聞の取材に対し事実関係を確認したという。アメリカ海軍は7月31日(米東部時間)日本政府にも事実を通知したという。放射能漏れという国民の安全に関わる事実が約1ヶ月も公表されなかったのはなぜなのか、多くの日本国民が政府への不信感を表明している。

 日本の外務省は、アメリカ側から通報を受けながら在日米軍基地や施設のある地元自治体にも連絡しなかったのである。アメリカ軍のミスはすべて隠すのが日本政府の方針なのか!対米従属が“習い性”となった売国政府の本質が露呈したと言うほかない。

 日米安保条約に関しては、ほかにも多数の秘密協定があると言われている。政府はこれらすべて公表すべきである。現自民党政権でそれが難しいなら、民主党が政権を握った時に是非すべて公表してほしい、というのが日本国民の切実な願いである。

 アメリカ原潜の放射能漏れという、国民の安全に関わる重大な事実を、日本政府が隠蔽していたことは、日本国民に対する背信と言うべきである。

 経済産業省の「技術情報等の適正な管理のあり方に関する研究会」は7月28日、国の安全保障に関わる情報の漏洩(ろうえい)を規制する秘密保護法制を整備するよう政府に提言した。特許の技術情報の国外流出を防止することを口実に「秘密保護法」を導入すると言うのである。

 秘密保護法などない現状で、アメリカに関連することが秘密協定としてたくさんあるのに「秘密保護法」など作れば、何でもかんでも秘密保護法違反となり、“真実の報道”がますますされなくなり、国民の知る権利が空洞化することになる。

 対米追随の戦争勢力にとっては都合の悪いことは総て秘密にしておきたいのである。そのことは中国製冷凍ギョーザ中毒事件に絡み、中国国内で中毒被害が出ていたことが日本政府に通知されていたことが、日本政府によって1ヶ月も隠されていた事でも明らかだ。

 外務省は中国政府に公表しないでほしいと言われたと言っている。つまり外国に関連することを隠すのは日本政府の体質とも言えるのである。

 技術情報の流出を防ぐためなら技術情報の管理に関する法律を作ればすむ、「秘密保護法」を作りたいので特許の流出を利用している疑いがある。

 今問題なのは、政府による国民の知る権利の」侵害である。国民の安全に関わることが、在日米軍や寄港する米軍に関することが多く秘密にされていることが問題なのである。

 日本国民の知る権利よりも、アメリカや中国の顔色を読む、売国的な政府の態度が問題なのである。

 日本政府は売国的な屈従外交に終止符を打つべきだ!

 日本国民は対米自立しなければ主権を守ることも、国民の安全を守ることもできない事を知らねばならない。我々は対米屈従外交に反対するとともに、アメリカのための秘密保護法の制定にも反対するものである。