No.69(2007年2月号から)

“少子化”生み出した“亡国政治”を糾弾する!

柳沢厚労大臣は辞任せよ!


 柳沢厚労大臣は松江市で開かれた講演会で少子化問題について、およそ以下の発言をした。
「15〜50才の女性の数は決まっている」「産む機械の数が決まっちゃった」「あとは1人頭でがんばってもらうしかない」女性を“産む機械”にたとえるだけでも、女性の人格を否定しているのだが、問題はそれだけではない。厚労大臣が少子化の責任は“女性ががんばっていないことが原因である”と責任転嫁しているのである。世の批判をあびるのは当然である。

 柳沢はその後、女性を機械にたとえたことは謝罪したが、そのあとで「若者は結婚をし、子供を2人持ちたいと考えている、健全だ」と発言した。つまり“子供のいない人、1人しかいない人は不健全だ”との認識を表明して、再び少子化問題について何も理解していないことを自己暴露したのである。

 世論が柳沢の辞任を求めるのは当然なのだが、柳沢をかばう自民党と公明党は問題の本質を認識していないことは明らかであるし、批判する側も1面的批判であるので、ここで少子化問題の原因を明らかにしなければならない。

 少子化問題を生み出している原因は、大きくは以下の4点の不安に大別できる。

(1)経済的不安
結婚できない、子供を産めない、低賃金、高い学費、高い保育料、住宅ローン、高い出産費、高い医療費

(2)将来への不安
いつ解雇になるかわからない、雇用不安、将来年金が貰えない不安、消費税が16%になることへの不安。いつまでも正社員になれない不安

(3)制度への不安
産休の間に正社員の仕事が奪われ、パートにされる不安、保育所に入れる保障が無い不安

(4)育児の不安

子供が病気になると会社を休まないといけない不安、長時間の残業で育児が難しい不安

 以上のような不安が若い人達に結婚をためらわせ、子供を産めない理由となっている。つまり少子化の原因となっている晩婚化・未婚化、1人子化は、自公連立政権の進めた規制緩和による“野蛮な資本主義化”に原因がある。

 女性が、生活が苦しいので子供を保育所にあずけて働こうとすると、市の窓口で「働いていないと子供は預けられない」と言われる現実がある。保育所の待機児童は全国で何万人もいるのである。

 保育所の数がたりないのに、高速道路や新幹線やダムばかり作ってきた政治に問題がある。

 “野蛮な資本主義化”は、労働力(労働者)の世代の再生産を不可能にする。長時間労働による過労死は、労働力の“食い潰し”であるが、国民の世代の再生産ができない国家は“滅びる”しかないのである。

 少子化とはそれほど重要な問題なのである。

 自民党や日本経団連は、大企業・大金持優先の政治によって、国民経済を破壊して、国民の再生産を危機に陥れているのである。

 彼らは国民の数が減少し、労働力が不足すれば外国人労働力を入れればよいと考えているのである。「構造改革」を推進した指導者の政治は愚劣としか言いようがない。

 柳沢は、子供を産めない背景を考慮せずに“少子化は女性が1人頭2人の子供を産めば解決する”と考えていたのである。こんな大臣なら日本の国は“滅びる”しかない。

 我々は柳沢厚労大臣の辞任を求めるが、それだけでは問題は解決しない。子供を2人以上産み育てられる環境を作るために、男女平等の賃金、同一労働同一賃金を保障すべきであり、生活保護費より安い賃金の人達のために最低賃金を大幅に引き上げるべきである。

 雇用不安や大増税の不安も無くすべきであり、産休の間・育休の間の仕事と雇用の保障を計るべきであり、子育て中の労働者への残業の禁止、“残業代ゼロ法案”の撤回が必要である。また日本経団連など経営者団体は賃金抑制、賃下げの方針を放棄すべきである。

 アメリカに追随して戦争体制を進める政治、資金を日本のために投資せず、アメリカ国債を買う政治は“亡国政治”というほかないが、欲に目が眩んで搾取・収奪をやりすぎて、国民が子供を産み育てられない政治もまた“亡国政治”なのである。

 少子化を作り出した政府と財界首脳は恥を知るべきだ!