No.56(2006年1月号から)

対米自立の国民運動を発展させよう!


対米自立の国民運動を発展させよう!  今年の朝日新聞の元旦社説は、「武士道をどう生かす」である。アメリカ映画「ラストサムライ」も、在日米軍の機関紙“星条旗”も、日本の武士道を称(たた)えている。アメリカは、日本の力を自己の戦略に利用するために意識的に“武士道”を宣伝をしているのである。

 朝日社説は、武士道の「仁」を強調することで好戦的な忠義のために命を捨てる“武士道”に対抗している。武士道を利用したアメリカのための戦争体制作りに反対しなければならない。自民党の「愛国心教育」も青年を戦争動員する狙いを持っている。

 昨年から新年にかけて海外で越年した自衛隊兵士は、1,200人である。また日本資本主義は、大規模な資本の輸出を進め侵略性を一段と強めている。小泉首相は、昨年秋の日米首脳会議で「世界の中の日米同盟」を強調した。そして、日米の軍事一体化が進んでいる。

 対米一辺倒の小泉のような「愛国主義」もあれば、対米自立を求める愛国主義もある。アメリカ覇権主義の「愛国主義」もあれば、イラクの人民の反占領の愛国主義もある。日本人民は、売国的な「愛国主義」と民族的な愛国主義を区別しなければならない。

 日本は、独立国であるが同時にアメリカの従属国である。そして、郵政民営化が決定したことでアメリカの国家的搾取(金融資産の略奪)から日本民族を解放することが日本の中心的政治課題となってきていることに着目しなければならない。小泉が靖国参拝で周辺国と敵対関係にして対米追従一辺倒外交を展開している今が、対米従属の戦争の道か、それとも対米自立による平和主義かの対立点を形成する時である。

 小泉が真の愛国主義者なら戦争勢力に追随する“亡国の道”を進むわけがない。小泉は、売国奴であり、アメリカに奉仕することだけを考えている。

 私たちは、対米自立の運動こそ真の愛国主義の運動であり、同時にこの運動は、反米という世界の流れに合流する国際主義の運動でもあると考えている。

 現在「復興支援」の名で自衛隊のイラク派兵がやられている。現行憲法の集団的自衛権の解釈を変えるか、それとも改憲か、いずれによっても自衛隊は、アメリカの戦争に参戦できるのである。

 「憲法9条は日本の宝」(共産党)という主張、「護憲」(共・社民)というスローガンは、日本の防衛をアメリカにゆだねる対米従属容認のスローガンと言うべきである。憲法9条が、日本を従属下に置くための条項だということは明白である。対米自立なしの改憲は、アメリカの戦争の片棒を担ぐことのための改憲であり“戦争の道”である。

 私たちは、一握りの大企業と大企業のための売国的小泉「改革」に反対し、アメリカの「構造改革」の名による日本の金融的支配と金融資産の略奪に反対し、日本の対米自立のための国民運動を進めなければならない。

 小泉の、アメリカのための「改革」による“野蛮な資本主義化”は、中小資本家や商店主、農民、都市勤労人民など広範な日本国民を犠牲にしており、対米自立の平和・中立・共生の日本を目指す一大国民運動の発展する社会的基盤が生まれているのである。

 世界の趨勢は、多極化と経済のブロック化であり、日本は、多極外交に転換することで自立のための必要条件を整えることが可能な情勢が生まれているのである。小泉の対米追随に対置すべきは、対米自立であって「9条の会」ではない。現行憲法を押し付けたアメリカの狙いは憲法9条で日本を無力な国にし従属下におくことにある。

 護憲では集団的自衛権の解釈変更に対応できず、したがって日本の平和主義を守ることはできないのである。ましてや、「左」の教条的な“日帝”自立論では、日米の従属と支配の関係に対応できない。対米自立による日本の平和主義を貫く意義を強調しなければならない。

 親米右翼の対米追随の戦争路線に対抗して、対米自立の国民運動を発展させ、日本の平和主義を守り、戦後60年もの長きにわたるアメリカの日本属国化に終止符を打たなければならない。