No.56(2006年1月号から)

少子化は弱者に厳しい小泉「改革」の結果だ!


少子化は弱者に厳しい小泉「改革」の結果だ!  小泉首相は念頭の記者会見で、「今後少子化が進む。今年は戌(いぬ)年だが、犬は子供をたくさん産む。お産も軽いそうだ」「犬にあやかるわけではないが、多くの方々が子育ては楽しいと、子供を持つことは人生を豊かにする、そんな環境整備にまい進したい」と語った。

 小泉首相は昨年12月25日には「必ずしも少子化は所得格差が原因ではない」とも発言している。

 昨年すでに日本は人口が戦後初の自然減になったと言われている。

 人口減少とは、戦国時代や第二次大戦などに起きたことであり、平時ではあり得ないことである。

 つまり夫婦が子供を1人しか生めないほど窮迫した状態の時に少子化は起きる現象である。

 不安定雇用化は、コース別人事制度と同じく女性の雇用差別を合法化の下で拡大した。結婚して退職をせまられた女性がいかに多いか、そのために職場結婚が減少している。女性が子供を産み育てながら働くことができない社会になっているのである。産休の間に仕事を奪われたり、正社員からパートにさせられたりして、約7割の女性が出産を機に退職に追い込まれている現状がある。つまり日本の少子化とは、小泉「改革」による野蛮な資本主義化が生み出した結果であるのは明白なのである。「改革」は社会的弱者をより厳しい状況に追い込んでいる。

 女性の平均賃金が何十年たっても男性の平均賃金の半分にすぎないこと、賃金が安くて結婚できない人が多く生まれている。失業や倒産やリストラや廃業が人々の生活を破壊している。

 小泉首相は自分がそのような社会にしたので、少子化の原因に触れることができないのである。

 失業者が300万人を超え、何百万人の青年がバイトなどの半失業者の状況にある中で、また働く女性が子供を産み育てる環境にない状況で、児童手当の支給を延長して少子化が解決するとは思えない。

 保育所を少しばかり増設しても仕事がなければ意味がないのである。

 少数の正社員と多数の不安定雇用という政府の労働力流動化政策と、男女雇用差別が労働者家庭を窮迫に追い込んでいることが少子化の原因であり、したがって小泉「改革」をやめないかぎり、解決できないのである。

 少子化は、年間3万人以上の大量自殺と同じく日本が“戦争よりも悪い平和”の状況にあることを示している。

 こうした現状に対して、小泉首相は問題意識が「犬は子供をたくさん産む」というレベルであるということは日本人民の悲劇である。

 世界のトップクラスの工業国で、かつ金持国の国民が子供を平均して1人しか産み育てられないのは政治が悪いからである。

 アメリカの属国である日本の民は、二重の搾取・収奪を受けている。小泉の「改革」とは、アメリカの“1人勝ち”の経済に導くのである。

 その下で泣くのは弱者であり、日本の少子化はその結果なのである。