No.55(2005年12月号から)

在日米軍再編費用の日本全額負担糾弾!

米軍による日本の国家予算分捕り計画


 今秋の日米安全保障協議委員会(2プラス2)で合意の上発表された在日米軍の変革と再編(トランスフォーメーション)は、日本政府がその費用を全額負担することになっているが、その費用が総額で2兆円にも達することが明らかとなっている。

 アメリカ政府は現在全世界的規模での軍隊のトランスフォーメーションを進めており、その核心は冷戦型の戦力編成を“反テロ戦争”に対応できる小型で機動力重視型に再編することでありそれはアメリカの戦略的必要から油田地帯を支配下に置くために進めている侵略態勢である。

 当然にも日本本土と沖縄の米軍再編もアメリカの戦略的必要から計画されており、その中心は日本の、出撃基地化と、その司令部を含めた米軍と自衛隊の軍事一体化のことである。

 この在日米軍の再編費用は、その総額が一切公表されていないまま日本政府の全額負担だけが公表されてきたのである。

 新聞報道を総合すると、沖縄の海兵隊司令部のグァム移転による要員数千人の兵舎や施設、病院などの費用が約1兆1000億円、沖縄のキャンプシュワプ沿岸への新基地建設経費が埋め立て費用だけで約3000億円以上で基地施設(滑走路や格納庫)や港湾設備を入れると数千億円にのぼると見られる。

 また米軍厚木基地の空母艦載機部隊の岩国基地への移転に伴う沖合いへの拡張工事費が約2400億円、その他施設建設費も必要になる。そのほかMD計画のミサイル開発費総額3000億円(日本が約二分の一を負担)やKC130空中給油機の海上自衛隊鹿屋基地への移転にともなう設備、緊急時に米軍が使用する自衛隊基地の米軍支援施設の費用、横田基地への日米共同統合運用調整所の設置費用、自衛隊と米軍の司令部統合にともなう移転費用、さらには米軍を輸送するための高速輸送艦の建造費など総額で2兆円を上回ると見られている。

 これでは在日米軍のトランスフォーメーションとは、米軍による日本の国家予算の分捕りのことであるといえる。日本は1979年から在日米軍の施設建設費を総額約2兆円も負担してきたが、今回の再編のための費用はそれを上回る規模となる。これは事実上の新思いやり予算といえるものである。

 このことは小泉首相の“アメリカ一辺倒外交”がいかに高くつくかを示している。

 今後小泉の言う「世界の中の日米同盟」として自衛隊を米軍の戦争に動員するなら、その費用は一掃膨れ上がることになる。小泉の対米追随はコストの面から見ても、またアジアでの戦略的孤立という側面からみても誤った外交と言える。

 アメリカに奉仕する小泉外交は彼が“売国奴”と呼ばれるゆえんである。