No.52(2005年9月号から)

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アスベスト“放置”に見る愚劣な政治を糾弾する!


 アスベストの危険性が指摘されてから30年間も対策を取らず“放置”してきたことは犯罪的である。

 7月29日現在で236ヵ所の事業場で401人が肺がんや中皮腫で死亡していたことが明らかになった。しかも被害は周辺住民にまで広がっている。死亡被害は今後10万人に達すると言われている。

 この国の政府が、官僚が、国民の生命を守ることに無関心であると言うことは、水俣病や薬害エイズの問題で知っていたものの、ここまで愚劣であることはあきれるばかりである。しかも情報を隠して、時効逃れで損害賠償や労災認定を回避することは愚劣で無責任としかいいようがない!  一般的に経営者は労働者の生命に無関心である。それは彼らの関心が利潤獲得にあるため、結果として過労死が社会問題ともなっていることに示されている。経営者が労働者の生命に無関心だからこそ、さまざまな法的規制が必要となる。ここに政治の役割が存在するのである。つまり法律が無くてもアスベストの危険性がわかった時点で立法化によるよる対策が取られるべきであった。ところが毎日新聞によればアスベスト規制法案が連合傘下の6労組の反対で審議もされず葬り去られたという。労働者の生命より企業の利益を優先することがいかに愚劣であるかを知らねばならない。

 国家の安全の為と称して、命中もしないアメリカ製のミサイル防衛に何兆円も支出するのに、国民が10万人も死に直面する問題の対策を取らなかったことは何故なのか?無策を決め込んだ原因が追究されるべきである。

 アメリカ政府が要求すれば、不良債権処理、規制緩和、金融自由化、郵政民営化、イラク派兵等などなんでも忠実に実行にうつすのに、アスベスト対策を放置したのは何故だろうか?原因ははっきりしている。それはアメリカが要求しなかったからである。日本はアメリカの従属国であるため、政府も官僚も、主人であるアメリカの要求は忠実に実行にうつすが、日本の国民の生命を守るために主体的に何かするという事は一切無いのである。つまりこの国の政治が外圧でしか動かないのは、従属ゆえのことである。

 日本は対米自立しなければ、自国の国民の生命を守ることすら主体的に対策を立てることもできない属国なのである。しょせん属国には愚劣な金目当ての政治家、天下りのことしか頭にない愚劣な官僚しかいないのであろうか?  日本民族の自立をめざす政党が必要であると思う。

 今回の総選挙での各党の政権公約の柱は、自民・公明が「郵政民営化」民主党が「年金」社民・共産が「9条改憲反対」である。

 郵政民営化はアメリカの要求であり、日本人民の金融資産の略奪が狙いであり、それゆえ金融自由化を先行して実施させたのである。

 各党は、なぜ日本民族の悲願である対米自立をマニフェストに掲げないのか?私の最大の疑問である。