No.52(2005年9月号から)

米ハゲタカに大阪りんくうビルを“超安値売却”

しかも売り値上回る補助金付き


 9年前大阪府の第三セクター「りんくうゲートタワービル」が約650億円かけて56階建てのビルとして作られた。このビルがこの度新生銀行とケネディクス(不動産投資顧問会社)の二社「連合」に総事業費の約7%の約45億円でビル会社の営業権とともに売却されることになった。

売却される「ゲートタワービル社」は現在会社更生手続き中であり、同社はビル建設費を融資した銀行団に約390億円の、また運転資金などを貸し付けた大阪府に22億円の債権放棄を要請している。

 報道によれば金融機関などが持つ債券437億円のうち、弁済できるのは11%程度の47億円前後となるという。

 また大阪府は22億の債権放棄のほかに、府が所有するビル敷地の賃料への年間約3億3千万円の補助を10年間継続するとともに、同ビルに入居する府の企業局、パスポートセンター、不出資の財団法人の2団体などは少なくとも5年間現行の賃料での入居継続を求められている。大阪府の事実上の補助金となるこれらの総計は今後10年間で約60億円に達する。

 9月28日に開会される定例府議会ではこの問題が論議されることになる。

 650億円で建てたビルを45億円で売却し、それを大阪府は22億円の貸付金を放棄した上に、今後約60億円の補助金を出すというのである。“盗人に追い銭”とはこのことである。しかもその買収相手がアメリカのハゲタカとして有名な新生銀行(旧長銀)というのであるから府議会での混乱は避けられない。

 今回「りんくうゲートタワービル」を買収する新生銀行とは、約7兆円以上の公的資金を注ぎ込んだ旧長銀を米ハゲタカのリップルウッドにわずか10億円で売却し、しかも瑕疵担保条項でその後8500億円も預金保険機構に負担させた銀行である。この新生銀行が現在アメリカ金融資本の日本企業買収と不動産買収の拠点となっているのである。

 このように日本の銀行や不動産がアメリカ金融資本にただ同様、いや買い値を上回る補助金をつけて売却されていることは決して見逃すことはできないことであり、民族的裏切り、売国行為と言うべきである。これを誰が仲介しているのか? 政治家が介在しているのか? 府議会において徹底的に追及されるべきである。

属国ゆえに今日本の金融資産と不動産が次々と、ただ同様の安値で米ハゲタカに略奪されている。郵政民営化を日本の金融資産の略奪がアメリカの狙いである。

 りんくうビルの場合は、大阪府には22億円の債権放棄の上に、買い値の45億を上回る60億円の補助金をつけるとは考えられないことである。

 銀行団は47億円を回収して、ツケを大阪府民に押し付け、米ハゲタカだけが“うまい汁”を吸う。この計画の背後にいる売国奴をあぶりだすべきであると強く主張したい。

 日本は対米自立しなければすべてを略奪されることになる。