No.39(2004年8月号から)

日本の主権を侵害した米軍の横暴

沖縄米軍ヘリ墜落事故


 沖縄は、いまだに米軍の占領下にあるのか!?

 そうした思いを多くの日本人に思いいたらせる事件が起きた!

 8月13日沖縄県宜野湾市の沖縄国際大敷地内に米軍の大型ヘリが墜落した事故が発生した。付近の民家などに同機の部品などが多数落下し、被害は27箇所に及んだのである。

 当然にも県警は13日に航空危険行為処罰法違反の疑いで現場検証令状を取り、数十人の捜査員を出動させた。しかし在日米軍側は日本側の申し入れを無視、現場周辺は米兵によって規制テープがめぐらされ、米兵が警備し、その周辺を機動隊が警備、米軍の現場検証を立ち入りを拒否された市消防隊や県警捜査員が外から眺めるという、まるで植民地か占領下のような異常な事態が現出した。

 朝日新聞の報道によれば、外務省の荒井政務官は「ここはイラクではない。機体管理権は向こうにあっても、現場の管理権は米側ではない。ルールとマナーが確立されておらず、住民感情を損ねている」と批判している。

 16日には米軍は沖縄国際大学構内の樹木を勝手に伐採し大型クレーンを投入して事故機の機体を搬出し、結局日本の主権は3日間にわたって踏みにじられることになった。

 ところがその後のテレビや新聞の報道によれば、日本政府とアメリカ政府との間で合意があるという。その合意とは「日本国の当局は……所在のいかんを問わず合衆国軍隊の財産について、捜索、差し押さえ又は検証を行う権利を行使しない」(日米両政府合意議事録)という約束を指している。

 この合意があるばかりに米軍は基地の外でもまるで占領者のようにふるまえるのである。これが事実なら日本政府は自ら主権放棄に等しい売国的約束をしていることになる。このような政府を人は売国政府と呼ぶのである。

 基地外にまで米軍の管理権や警察権があるのなら、沖縄の施政権返還とはなんだったのか? あの当時“沖縄返還は本土の沖縄化”だと言われたことがあったがそのとおりだったのである。

 まるで主人に使える召使いのようにアメリカの言うがままに自衛隊をイラクに派兵する小泉は、国民に“ポチ”と呼ばれているが、こうした人々の認識が今回の米軍大型ヘリの墜落による処理でも証明されたといえる。

 こんな日本が9条改憲を行えばどうなるのか。自衛隊はアメリカの軍隊として侵略戦争に使われることはわかりきったことである。

 日本は独立国であるが、同時にアメリカの従属国だということを鮮明にしなければならない。

 沖縄の人々の「米軍はいまだに占領意識を持っている」との批判は当然であり、今回の一連の出来事は、沖縄県民の米軍基地撤去を求める闘いを一層強めることになるであろう。

 われわれは、米軍基地の全面返還を実現するには、日本の対米自立以外に道がないことを強く主張するものである。